永江朗が語る「親の読書が子供の受験を左右する」

2012/04/21

デイキャッチ 永江朗 受験

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今回は、荒川強啓 デイ・キャッチ!2012年4月3日放送分
「メキキの聞き耳」永江朗さんの回を起こしたいと思います。

音声はこちらから

荒川強啓(以下、強啓)
えー、入試によく出る本という事ですが。

永江朗(以下、永江)
まぁ「サクラサク」になるか?「サクラチッタ」になるか?という
先月、今月はそういう季節だったんですけれども。

ちょっと調べてみると学習塾の日能研ってあるますよね?
あのNマークのランドセルしょった子をよく見ますけれども。

中学入試の国語によく出る作品のデータを作ってるんですよ。
それはサイトで発表してまして、これ見ると結構移り変わりがありまして面白いんですね。

(参考リンク)日能研読書ガイド 中学入試国語素材分から 入試によく出る作品と作者


例えば、10年前・2002年ですね。
今年の新入社員の人たちが受験した頃だと思いますけれども。
1位は、辻仁成さん『そこに僕はいた』というエッセイ集からの出題が多かったんです。
で、2位が江國香織さんで、3位の国語学者の金田一晴彦先生。
それから英文学者の外山滋比古さん、杉みき子さんですね。


で、ベスト10を見るとですね。
ビートたけしさんの『少年』とかですね。
五木寛之さんの『大河の一滴』が入ってる。
中学受験ってね小学生がするわけでしょ?
で、『大河の一滴』ってね。



でこれが5年くらい経つと、2007年からはですね。
もう重松清さんダントツですね。
今年も第2位が重松清さんと長野まゆみさんなんですけれども。



今年と言いますか2011年の中学受験の第1位はですね、外山滋比古さんなんです!
これはあの、『思考の整理学』っていう本が東大の生協や京都大学の生協で
売れ行きトップになったって話題になったんですけども。
つまり、東大生や京大生が読む本を出題するわけです、小学生相手に!



とかまぁあと、河合隼雄さんとかね茂木健一郎さんとか。
お二人如何ですか?
外山滋比古さん、河合隼雄先生とか茂木健一郎さんとかの本は
よく普段お読みになるでしょうか?

強啓
いいえ!よくなんか読みません!
普段なんか手にしません・・。

杉浦舞(以下、杉浦)
話題になったらちょこっと見る程度で・・。

永江
じゃあお二人はちょっと私立中学入るのは難しいかもしれないですね(笑)

杉浦
そうだと思います(笑)
えっ、小学生は理解しているんですか?

永江
理解出来るかどうか?を試験するわけですけどね。
大学入試はどうか?と言いますと、
センター入試の過去5年間の問題を見ますと、
今年2012年のセンター入試では、木村敏さん。まぁ精神科医の方ですね。
が、出題されまして昨年は鷲田清一さん、哲学者の方ですね。
一昨年は岩井克人さん、まぁ経済学者ですね。
まずこういった方の本からでるんですけども。



実はですね、大学入試では小説が出題されるってあんまり無いんですね。
よく言いますでしょ?「この作者が考えているテーマは何なのか答えなさい」
その作家が自分で解いてみたら、
不正解だった!みたいなそういうジョークがありますけど。

そういうことがあってかどうかはわからないですけれども、
そういう正解が判断しにくいものは余り出さない。
基本的に評論・エッセイですね。

お二人、大学入試で思い出のある受験勉強で一生懸命読んだ作家っていますか?

杉浦
私はちょうどもう十数年前ですけども、大江健三郎さんが
ノーベル賞を取った時期だったので、
「大江健三郎さんは読んでおくといいよ」っていうような
話になってましたよね。



強啓
私はなんだったかなぁ?
もう随分・・。

永江
戦前ですか(笑)

強啓
ちょっと待って!ちょっと待ちなさい。
私は何を読んでたんですか(笑)
あんまり覚えがないね・・。

永江
調べるとですね、ここのところセンター入試に限らずですね、
よく取り上げられる鷲田清一さんとか、中井久夫さんとかですね、
藤田省三さんとかそういう思想家・哲学家関係の人とかですね。

あと、最近です中沢新一さんや内田樹さん。
まぁその時々の話題の人が出題されることが多いんですけども。
実はこれね、傾向と対策っていうのがあるんですよ。


っていうのは、誰が試験問題を作るか?
結局、大学の試験だとその大学の教員が作るわけですよね。
大学の教員レベルの人が今、知的関心があってしかも若者たちに
これくらいは押さえておいて欲しい!と思うのは誰だろうかな?っていうふうに
想像力を働かせると、
「あ!今だとこういう人たちが来るのか!」っていうのが分かりますよね。

強啓
何かその辺の調べ方ってないですかね?
賞を取ったとかなんかじゃない?

永江
まぁでも話題になったとか。
その・・論壇で話題になったとかですね。
中学校の入試であればだいたい中学校の入試問題作るのが、
30代後半から40代くらいの先生じゃないですか?
その先生たちが愛読していそうな作家で青少年向けのものは何かな?って
考えていくと結構攻略出来ますよね。

強啓
親御さん大変だなぁ・・。

永江
でね、子供に「勉強しなさい!」って言うんだったら、
まず親がそういう本を積極的に読まなきゃ!

強啓
そこだよね!親御さん大変だ!

永江
いや親が読まないと、子供は勉強しようがありませんからね・・。
親の読書が子供の受験を左右しますね。

強啓
子供たちごめんなー(笑)

(了)

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