今回は、2013年6月20日放送「赤江珠緒 たまむすび」
「たいしたたま」久住昌之さんの回を
起こしたいと思います。
赤江
本日のおもしろい大人、ゲストは漫画家の久住昌之さんです。
ようこそいらっしゃいました。
久住
あ、どうもこんにちは。
瀧
よろしくお願いいたします。
赤江
まぁ素敵なお召し物で。
さらりと麦わら帽子をね、かぶられて。
おしゃれでございます。
瀧さんも「花のズボラ飯」のファンということで
私も読ませて頂きましたけれども、
これはまぁお腹が空いてくる作品でございますね。
「あっ、これやらなきゃ!」「これやらなきゃ!」っていう
感じになるんですけれども。
瀧
このマンガを読んでどんだけの女子がホッとしてるかと。
「こんなんでいいんですよ!」っていう・・(笑)
赤江
それもあるかもね。
瀧
これデフォルトですよっていう(笑)
赤江
今日の食事を振り返って「・・うん大丈夫」って(笑)
瀧
だらしなさね、片づけないとか(笑)
赤江
えー、久住昌之さんのプロフィールご紹介します。
久住昌之さんは1958年東京都のお生まれ
大学在学中から美術や音楽に興味を持ち
芸術・美術の専門学校、美学校で学ばれます。
1981年に専門学校の同級生、泉晴紀さんとのコンビ
「泉昌之」として雑誌ガロで漫画家デビュー
デビュー作の「夜行」は、トレンチコートの男が
夜行列車で駅弁を如何にして上手に食べるか?
まじめに悩む姿を描いて話題となりました。
90年には、弟・久住卓也さんとの漫画家ユニット
Q.B.Bとして活動されまして、ちょっとダサくてなんとなくもやもやした
中学生時代の日常を描いた「中学生日記」で・・
瀧
超面白いんですよ!「中学生日記」
赤江
文藝春秋マンガ賞を受賞されました。
その後も「孤独のグルメ」「花のズボラ飯」と
久住さん原作の漫画大ヒット。
両作品ともテレビドラマ化されまして
久住さんご本人も出演されてるほか、テーマ曲など
ドラマの音楽も久住さんが担当されているのです。
久住
なんか偉そうな感じになっちゃてるじゃないですか(笑)
赤江
いやいやいや、とんでもない。
瀧
まぁねでも、楽しんで仕事なさってるなって感じがしますけども。
赤江
だって原作も書かれて、音楽も、ご自身も出演と。
久住
なんかでも「どんだけ出たがりなんだ!」っていう・・
ちょっと嫌なんですよ(笑)
「出てこなくてもいい」っていう・・裏方でいいんですけど。
赤江
もう学生時代からずっと音楽活動もされてたんですか?
久住
はい、そうですね。
芝居の音楽とかをやってたりしたり。
赤江
さあそんな「花のズボラ飯」ですけれども、
一体どんなお話しなのかも?
瀧
これ「花のズボラ飯」でいいんですか?(イントネーションを問う)
久住
ハハハ(笑)
これどっちでもいいんですよね。
みんなラジオやテレビで困るところがいい!
見てると「花の・・」「はなの・・」とか(笑)
瀧
そういう意味でほくそ笑んでる。
赤江
今、ほくそ笑まれておりましたけれども。
えーこれはですね。
愛する夫が単身赴任となってしまった主婦の花さんがですね
毎日のご飯を簡単に手抜きメニューということで
つまり「ズボラ飯」で乗り切ろうと日々奮闘する姿を描いた作品でございます。
絵は漫画家の水沢悦子さんが担当されております。
2009年6月から連載がスタートして、
「このマンガがすごい2012 女編」の1位にも選ばれている作品なんですね。
はい、確かにね。
・・え、だからこの単身赴任の旦那さんはゴロさんは出てこないですよね?
久住
出てこないですね。
ちょっとコロンボの「うちのカミさんは」っていうのに近いんです。
赤江
あ、そうだそうだ。
存在感としてはあるし、出張からたまに帰ってきたりもしてるんだなって
分かるんですけど、一切姿は出てこない。
瀧
電話をしているときもありますけど、ゴロさんの声は出てこない。
赤江
で、花ちゃんが一人で「今日は何食べよう?」という感じでね。
その時その時でいろいろあるんですけども。
スタジオにはですね、この「花のズボラ飯」1巻に登場する
「シャケトー」でてまいりました。
こちらは瀧さん、久住さん、
スタッフが作ったものなんですけども。
どうぞどうぞ、お召し上がり下さい。
食パンに鮭フレーク・マヨネーズ、以上という材料で
これを混ぜて塗ってこんがり焼くだけという。
瀧
そうなんです、大体あの入り口は「えーっ!」から始まるんですよ。
で食ったら「うまっ!」っていう。
赤江
ねえ、この短い作業で!っていうね。
どうぞ!じゃあ私もちょっと頂きます。
瀧
この焼いたトーストに鮭の薫りがふわーっと広がる!
赤江
うまっ!!
久住
なんか美味しいグルメ番組みたいじゃないですか!
瀧
「美味しさの入道雲のような!!」
「口の中の広がりが!」的なことを言うんですよ!
だから花ちゃんが!バンバン一人で食べながら。
赤江
でまた花ちゃんが料理をしながら、
いろいろずーっと独り言を言ってね。
久住
そうですね、大体独り言とモノローグが多いんですよね。
僕のマンガは大体。
赤江
楽しそうに料理を作ってね。
瀧
大体そこでオヤジギャグっていうか駄洒落が入ってる来るんですよね。
それを見ると「あっ、久住さんのマンガだな」って思うんですよね。
赤江
あの「よっこい庄一」じゃないですけど。
そういうことをね、おっしゃるんですよね。
瀧
うん、でも美味いね。
久住
けっこうみんなでもそういう駄洒落好きですよね。
自分はあんまり駄洒落って言わないんですよ。
だけどこのマンガのこのキャラクター作ってたら言いそうな感じになってきて
それで言ったら「みんな面白い」って言うんで、
それから一人歩きして言うんですよね。
赤江
はっ!もうこの花ちゃんが!
瀧
とんでもないことをだって「ヤルタ会談」とか言うんですよ、だって。
そこスッと出てくる?みたいな。
赤江
でもなんか勝手な歌なんか作ってね。
あーでも、そういう勝手な歌とかね、あるかもしれないですね。
瀧
赤江さんはこういう「ズボラ飯」的なことはやんないの?
赤江
あのねー・・・・ありますねぇ・・。
瀧
やるでしょ(笑)
赤江
私はね、うどんですね。
「本当に今日は疲れた、でもなんか食べたい」という時は
うどんをサッと茹でてそこに生卵パーンと入れて
ちょっと醤油みたいなのをかけてワサビ、ボーンですね。
久住
その「ワサビ、ボーン」が料理ですね。
赤江
そうですよね!!
あと鰹節パッとあればもういいですかね。
久住
「ズボラ飯」って大体そうなんですよね。
疲れてどうしようも無い時にもう一人しかいなくて仕方なく
自分に作るものっていうので、大抵みんな違うんですよね。
赤江
あとはですね、久住さん。
トウモロコシを・・もっと疲れている時はトウモロコシを丸々一本チンってして・・
久住
以上?
赤江
以上。
瀧
それは「ズボラ飯」じゃないと思うな(笑)
赤江
でもそうですよね?栄養も・・。
瀧
栄養はゼロでしょ!
久住
で、「栄養も・・」とか言うよね。
いっちょ前になんか言い訳するところがおかしいですよね。
赤江
「主食の中でも人気のあるトウモロコシをしっかりと食べた、大丈夫だ」みたいな(笑)
久住
そういう人でやっぱり「ズボラ飯」っていうので、
カップ焼きそばを作って、生卵を他の皿に溶いて
「すき焼き風」って言って食べる人がいるのよ(笑)
すき焼きでも何でも無いっていうね。
自分に対しての納得っていうね。
瀧
でもちょっと美味しそう!
久住
すき焼きの要素何も無いんだけどね。
それは自分に言い聞かせてるんだよね、「栄養」とかね。
赤江
そうですね、それ分かります。
そういうところありますよ。
瀧
「私は道は外れていないんだ!」っていう感じで(笑)
久住
何かを言い訳をするんだよね。
自分に言い訳しているのがおかしいんだよね。
誰も聞いてないのにね。
瀧
で、その言い訳は好意に出てれば出てるほどいいっていう(笑)
赤江
なんか後ろめたさがあるからか余計饒舌になるっていうね、
花ちゃんじゃないけど。
「トウモロコシの皮むきむきー」みたいなね。
なんかこう如何にも作業してるみたいなね。
「私、今労働をしております」みたいな(笑)
そういう感じかもしれませんね。
瀧
たしかに赤江さんそう考えると「花のズボラ飯」の中に
赤江さん出てきてもおかしくない感じですよね。
久住
今の感じですよね。
瀧
透明感も無いし。
赤江
ハハハハハハハ(笑)
瀧
ちゃんと!
赤江
久住さん!透明感ですよ!
ちょっと今、私のキーワードは!
久住
透明感なんですか?
いや、透明感あるんじゃないですか?
瀧
さすが大人!これが大人です。
赤江
やった!
久住
いやいやいや、あのー「トウモロコシをチンするだけ」とか
言うところが透明感があるんじゃないですか?
赤江
いやいや、久住さんご自身はズボラ飯っていうのは?
瀧
どうやって出て来るのか?っていうのは。
久住
もうこれは締め切りが来たらなんかしょうがなく捻り出すっていうか・・
「困ったなぁ」「秋になってきたから・・・・鍋いいんじゃない?とりあえず」とか(笑)
瀧
それはあれですか、例えばスタッフの中で
「これやったら美味しいんじゃないか?」
「ちょっと作ってくれたまえ」って助手に作ってもらうのか?それとも・・
久住
いやいや、自分で。
瀧
「今日、どうしようかな?」
「じゃあうどんとアレがあるからこれいってみようかな?」
って家で実際にやってみるっていうことなんですか?
久住
そうですね。
赤江
そういう中で優秀な選手っていうのは何ですかね?
久住
優秀な選手っていうのは?出来たもので?
赤江
出来たものっていうか、この食材があれば割と便利っていう・・
久住
それが人によってすごい違うと思うんですよね。
僕は納豆好きだから、納豆とか豆腐があるとけっこう嬉しいんですよ。
ところが「花のズボラ飯」納豆が出て来ないんですよ。
赤江
あ、そうですね。
久住
っていうのが水沢さんが納豆食べれないんですよ。
赤江
そうなんですか!
久住
それやっぱり実感がないと、美味しいって実感が無いと書かないんで。
だから食べれないんで、食べれるようになってくれたら
俺3本は書ける!って(笑)
食べれるようになった話とか嫌いな話とか助けられた話とか
最低3本は書けるのに。
このごろ電話で「食べれるようになりましたか?」って担当が言うと
もう答えてくれなくなったそうです(笑)
声を出さないっていう、「まだです」って最初は言ってたのに。
赤江
納豆も優秀な選手ですよね、確かに。
パンにのせて焼いてもそれこそ。
久住
マヨネーズと醤油とあれはだいたいそうですよね。
赤江
あと玉子もね、やっぱりね。
玉子が冷蔵庫で切れてるとちょっとドキドキします。
久住
マヨネーズとそばつゆっていうのは、みんななんかやるみたいね。
最後それをつけて何とかするっていう(笑)
瀧
冷やし中華方面というか(笑)
赤江
大きく道が逸れたときにも整ったり。
久住
やきそば方面でもいいし、パンでもいるし
「シャケトー」にも出て来るし。
赤江
ありますよね、
えーそしてですね、久住さんのもう一つの代表作「孤独のグルメ」
こちらも料理の方なんですけれども。
個人で輸入雑貨店を営む主人公・井ノ頭五郎さんが
仕事で訪れるいろんな町でふらっと立ち寄ったお店で食事をする様子を
描いたマンガなんです。
久住
描いた「だけの」って書いてもいいですね。
赤江
そう、料理のうんちくとかをおっしゃるのではなくて
ひたすら主人公の食事シーンと食べているときの心理描写を描いている
というのが特徴のマンガですよね。
こちらの絵の方は漫画家の谷口ジローさんが担当されておりまして。
ドラマでもね、松重豊さんが召し上がってて、
本当に美味しそうなんですよね。
久住
そうですね、松重さんは美味しそうに食べますね。
こうズルズルってすすったりした食べてるんだけど、
美味しそうですよね。
赤江
淡々としてるっちゃ淡々としてる、確かに。
人がものを食べるって作業ですから。
瀧
いやでも久住さんのマンガはそれこそ昔の「豪快さんだっ! 」とか
あっちのころからなんか一人で食べてて、
その食べたい食べものに対して描写していくっていうのが多いんですよね、けっこうね。
久住
考えすぎてるっていうね・・(笑)
瀧
それをいつも見る度に、
「久住さんこうやって食ってんのかな?」っていう・・
久住
そうですね、やっぱり最初の「かっこいいスキヤキ」のときに弁当だったんですけど。
お弁当の時に昔から心配だったんですよ、ご飯とおかずのバランスが。
「ご飯が足りなくなってきちゃう!」とか
「おかずが足りなくなっちゃうぞ!」っていう。
カレーライスでも感じてたんです。
赤江
向き合ってますね!もうやっぱりね。
久住
向き合ってるというか、もう心配・・。
このへんでご飯だけ福神漬で食べておかないと、
ご飯ばっかり残っちゃうぞ!とか(笑)
瀧
甘い豆はどうするんだ?とか。
久住
もう最初のおかずじゃなくて、甘い豆だけ食べちゃって
無かったことにしてやるか?とか(笑)
赤江
でも久住さん、やっぱり人間の欲望の中の食欲っていうのは
やっぱり欠かせない、第一の柱と言って良いかと思いますけど・・
久住
いや、だから下ネタをみんな子どもが喜ぶのは
みんなするからじゃないですか。隠したいけど。
でもその元は口から入ってるわけですよね?
だからみんな下ネタ誰でもしなきゃならないことでしょ?
その元を入れることも誰でもしなきゃいけないじゃないですか?
ちょっと食べるのってちょっと恥ずかしい感じが僕はするよね。
赤江
そうですよね、人前で食べるのも恥ずかしいとかもありますよね。
久住
ものすごい格好付けてても、格好良い人でも
お腹が空くとお腹がグーッとか鳴ったりするわけじゃない?
で、イライラしたりするとかね滑稽なんですよね。
赤江
確かに人間である以上、この食欲から逃れるっていうのは難しいですもんね。
久住
死んじゃうからね。
赤江
下ネタみたいなものって言われたら。
久住
上ネタですね。
赤江
上ネタ(笑)
久住
もうだから上ネタだらけでしょ?
もうこのごろのテレビとかラジオとか。
瀧
んー、まぁそうですね。
久住
みんな食ってんのね。
あれ下ネタって考えたら大変なことになるよね。
瀧
表裏一体なのに。
赤江
生きるための作業をね、全面に出してますね。
久住
もう性欲とかと比べたら、あれだって本能と考えればね・・あれも恥ずかしいでしょ?
食欲だけが恥ずかしくないとなってますよね。
大体、「欲」って恥ずかしいじゃないですか。
瀧
何かを食べて「美味しいー!」なんて言った瞬間
もうそんな恥ずかしいっていう・・(笑)
久住
一番恥ずかしいのは「美味そう!美味そう!」って
あれが恥ずかしいよね(笑)
赤江
なるほどー、そうですね。
そういう「欲」と考えたら、そういうことになりますよね。
瀧
そこは赤裸々に言っちゃうんですよね。
久住
「食いたい!食いたい!」って言ってるのは
「やりたい!やりたい!」とあんまり変わらないですもんね、「欲」だから。
瀧
だからビフテキのショーウインドーのやつ見て「美味そう!」ってつーのは
「いい女!」っていうのと同じことですもんね。
赤江
グルメ本=エロ本みたいな感じですもんね。
久住
ものすごい高いステーキなんて高級娼婦とかと同じですよね(笑)
お金で買って食べるんだからね。
瀧
今は手が出ないけど、いつかは!みたいな(笑)
久住
もうステーキのテレビ見て「よだれが!」って(笑)
赤江
面白いポイントですよね。
瀧
だから見方を変えればそういうものなんですよねっていう。
赤江
そう思ってみると久住さん
元々食べることにグルメに走るとか
そういう欲求が強いというわけではないんですか?
久住
全然無いですね。
赤江
こういうのいろいろ書かれてるけれども・・
久住
もういつも締め切りで困って「どうしよう!」って(笑)
「どこの店に行ったらいいんだろう!」って
もうそれで当て所なく町に出てって、それでもう失敗したりするわけですよ。
瀧
じゃあもうその作業がもう「孤独のグルメ」も入ってるというか、
「もう締め切りが来てしまう、どうしよう。この角を曲がるか曲がらざるべきか」
みたいなやつを、ある種実況中継しながら探していってるわけですよね。
久住
それで食べたらお腹いっぱいになっちゃうじゃない?
次の店入れないじゃないですか!
だからもうけっこう真剣勝負で、「ここ?ここ?」って。
瀧
「えーい、ままよ」みたいな。
赤江
失敗ってどんなんですか?
失敗っていうのは本当に美味しくない?
久住
美味しくないのありますよ。
ものすごい人の良さそうなおじいさんとおばあさんがやってる
昭和な感じの食堂みつけて「やった!」って思ったらめちゃくちゃマズいの!
人の良さそうなおじいさんとおばあさんじゃないか!っていうのに
「いらっしゃい!」とか言うんだよ!マッズいの!
米はベシャベシャだわ、もう味噌汁のワカメ溶けてるしね。
瀧
そこにすごく味があればいいんですよね?
なんとなく味があるというものというか、丼物にしても。
ここはここでこの工夫があるとかっていう。
久住
思ったのと違う!っていうのが・・
赤江
まあでも一軒一軒勝負ですよね、そこはね。
久住
この間いった所では「豚汁定食玉子入」って書いてあったんですよ。
それってすごく迷いません?それ。
それどういう状態だと思います?
瀧
玉子がどこにかかってるか?っていう。
久住
どこにかかってるかですよね!
それで来たら思ったのと全然違って、まず丼がラーメンの丼に入ってんの!
赤江
豚汁が!なみなみとそんな・・
久住
なみなみ入ってて、それでそこに生卵がちょっと溶いてある
それでご飯。・・なんか違う。
赤江
えっ!しかも溶いちゃってるんですか?
久住
もう溶いちゃってるの。
赤江
やだーもう!
久住
ところが思ってるのと違って、食べてみると思ってるのと違って美味しいの!
瀧
あ、食べたら美味しかったんだ!
久住
何度も裏切られていく感じが
「ああ良かった、ここドラマになるな!」っていうね(笑)
瀧
じゃあ相当食べ歩かれたんじゃないですか?
久住
1回食べたらお腹いっぱいになっちゃうから、
でもう締め切りは来てるわけだし・・相当迷うわけですよ。
赤江
それで久住さん、太ってらっしゃるとかもないですけど、
食べてまたその歩いてっていう作業も同時にあって・・ねぇ・・。
瀧
もう本当に言い方悪いですけど、ほぼ風俗の店探してるのに近いですよね(笑)
写真をみて「どうなんだ、これ?」「本当に出て来んのかな?」っていう。
久住
「この写真が・・」CGが今はあるしね。
瀧
システムはどうなんだ?とか。
風俗街をうろうろして・・。
久住
そういう感じがしますよね。
瀧
決めに決めてここ!って2、3周してここ!みたいな。
久住
だって吉原とか昔ね、ぐるぐる回ってね・・。
瀧
そういう感じなんですかね・・?
やっぱりそこと直結してる感じですかね(笑)
久住
それを松重さんに話したときに、初めて会った時に
「僕はこのマンガのこと分かります!」って言って
「僕は顔は知ってるけど名前は知らないっていう俳優なんですよ」つって
その「孤独のグルメ」やる前に。
で地方のロケに行くと、すごく回っちゃうんだって。
「ここでいいのか?」って食べ物屋さん探すのに
で「もういいやさっきの店で」って入ると
「やっと入ってくれましたね」って言われるのよ。
見られてた(笑)
そのことを聞いたときに
「あっ松重さんできるな!」と思ったの。
「もう全然、五郎だな」って。
(了)