今回は2017年10月3日放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」
オープニングの一部を起こしたいと思います。
はるな
今日が最終日(大竹まことの夏休み)ということで私の好き勝手にお送りする火曜日はピンチヒッターにこの人を呼びました。
IVAN
ハローッ!そしてラブ!IVANです。(高い声で)
はるな
どっから声出したん、それ?
IVAN
喉仏の下らへんかな?
はるな
IVANがすっごい声を張って、元気にあいさつしてくれたときに全体の3Dの映画の観ているような感じですね(笑)
IVAN
いややめて!なんで!どうして!
太田
いやでも初めてお会いしましたけど、やっぱり綺麗ですよね?まあ大きいけど。
はるな
身長、何センチ?
IVAN
マリア・シャラポワと一緒です、180センチ。イヴァンカさんとも一緒です。
太田
あららららら。
IVAN
綺麗どころを出して、それで「大林素子さんよりかは小っちゃいです」って大林さんをディスるっていうのを(笑)
はるな
いや、怒られるでホンマに!
太田
今日も素敵な可愛らしいお召し物で、背中と胸が大きく開いた白い・・それでバラの花ですよね。
はるな
やっぱりバラは私たちの勲章なんですか、それは?
IVAN
そうですね。
はるな
ちょっとあのスイスの女の子みたいな今日は可愛らしい・・
IVAN
ちょっとLILICOさんっぽいですか?
はるな
LILICOさんは女性ですよね。たまに聞かないと分からないです。
IVAN
たまにこっちの人かな?とか思っちゃいますね。
太田
それで長い赤いスカートをはいていて。
IVAN
体型をやっぱりAラインにして自分が身長が高いので、下に下に重みをつけてあげると。
太田
バランスが見やすくなるっていうんですね。
IVAN
逆三角形にすると、どうしてもデカく見えちゃうんで下に重みを持っていくと。
はるな
じゃあ身長の低い人は?
IVAN
身長低い人は逆です。低い人は上に逆三角形にしてあげると、肩だったり襟とかに・・肩とかをちょっと花っぽいフラっとしたりとか
はるな
レースとかついてるやつとか?
太田
さすが元ファッションモデルですね、パリコレの。
はるな
今もモデルですけどね。
IVAN
元パリコレですから!
太田
テレビとかで見ている人はIVANとかのことをよく知っていると思いますけど、ひょっとしたら知らない人のためにご説明したいと思うんですが。
本当に綺麗で派手なお顔立ちしていらっしゃいますけれども、お母さんが?
IVAN
メキシコ人ですね、生粋のメキシコ人で。
はるな
テレビ出てたね、お母さんが。
IVAN
そうなんですよ、歌ちゃってねテレビで本当に(笑)
太田
お母さんも綺麗な人なんですか?
はるな
すごい陽気で!メキシコの方ってあんな感じなの?いつもこう肝っ玉母ちゃんじゃないけどさ?
IVAN
そうです、そうです。なんかの番組で観たんですけどメキシコって幸福を感じる度の国で1位か2位なんですよね。みんなストレスを感じない。
それでお父さんがスペイン人と日本人のハーフです。
太田
ということはクォーターってことなんですね?
IVAN
そうですね。
はるな
ハーフ芸人の中とかにいるけど?
IVAN
あれも実はけっこうみんなほとんどクォーターとかで(笑)「ハーフ会」っていうのがあるんですけど、やっぱりハーフっていうくくりになっちゃんですけど、意外とみんなお父さんがハーフだったりとか・・
はるな
その「ハーフ会」でベッキーちゃんとかいたじゃないですか?やってる、あれから?
IVAN
・・・やってない・・やってないですね(小声)あの件があってからもう散らばりましたね(笑)頭がいなくなったんで・・。
はるな
やめてあげて!あっそうか、頭がベッキーちゃんだったんだ。
太田
それで21歳でパリコレの舞台に立つなどトップモデルとして大活躍と。
はるな
そのときは男のモデルとして?
IVAN
そうですね、メンズの男の子のモデルでやらしてもらってて。もともと保育士になりたくて日本に帰ってきて、日本の専門学校に行こうと思ったらスカウトされてしまって。
はるな
日本で?パリコレの?
IVAN
いや、もう普通のモデルエージェンシーにスカウトされて「ちょっとバイトがてらやってみようかな?」と思ったら、けっこうトントン拍子に「MEN’S NONNO」とか「POPEYE」とか「smart」とか。
はるな
まずは雑誌からだったんだ。
IVAN
とりあえず全誌制覇して、メンズで。四天王の1人みたいに呼ばれるようになって、ちょっと欲が出てきてファッションショーとかも東コレ出まくってて、「ソウルコレクション」も行ったし。そっからなんか「あっ、パリ行きたい」みたい。
太田
「そうだ、パリに行こう」だ!
IVAN
やっぱり野球でいうメジャーリーグみたいなものなので。
太田
まあパリはファッションの本場ですもんね。
はるな
それで行ってどうやってそんなん受かるの?
IVAN
いやもう本当にすごくて、向こうってガチなので。自分でその「ブック」っていわれる今までしてきた仕事の写真を持っていって、それで事務所も入ってないからまず事務所探しをして・・
太田
パリで?
はるな
やっぱり事務所に入らないといけないんだ。
IVAN
エージェントにまず所属をするためにいろんなエージェントに行って。でもパリだから本当にはっきりしてて「ああ、もういい帰って。ノーセンキュー」みたいな。
太田
言葉はIVANどうしたんですか?
IVAN
もう英語です。英語となんとなくスペイン語もしゃべれるんで。なんとなくフランス語と頑張って混ぜてみたいな。
それでやっとエージェントに入れたと思ったらそこから今度はファッションショーのオーディションに行くみたいな。1日5本とか6本とか行って。
はるな
けっこう決まったらすぐ出るんでしょ?どれぐらいの期間なの、決まってから出るのって?
IVAN
すぐ出ます。決まってからもう本当1週間とかで出る人もいます。フィッティングとかも服がピタッと合っちゃえば「この日、この日何時に来て」っていってそこに行ってショーに出て帰るみたいな感じなので。
けっこう日本と違って機械的な動きというか・・
はるな
作業的な?流れ作業だ。
IVAN
そうそうそう、行って出て次ぎ行ってって。
太田
事務所が決まって舞台に立つまでは短期間だったんですか?
IVAN
いや、私の場合は1ヶ月ぐらい前もって行っておいて。事務所が決まらなかったらオーディションすらもないので。
変な話そのときいっぱい仕事をしていたから、雑誌、某ブランドのキャンペーンだったりとか全部蹴って。
太田
日本での仕事を全部蹴っ飛ばして?
IVAN
で、モデルなんでいなくなったら速攻パッと違う替えが・・
太田
まあやりたい人はいっぱいいますもんね。
IVAN
だからもうそのときのマネージャーさんとかはすごい反対されましたけど。だから何も出れなかったらマイナスで帰ってきちゃうから。
はるな
ちなみにギャラとかすごいの?
IVAN
いや、全然です!!服、服、服!
はるな
嘘でしょ!?
太田
服!?現物支給!
はるな
パリコレってすごいスーパーモデルとかが・・。
IVAN
それはナオミ・キャンベルさんとかケイト・モスさんとか、そういう人たちはあの人たちが歩いたら今でいうジジ・ハディットとかそういうモデルちゃんはあの子たちが歩くことに意味があるから。あの子たちのランウェイでいくらとかです。
それでナオミ・キャンベルさんとかの時代は話に聞くと、もうワンウェイ1回歩いて往復するだけで300万、日本円で。
太田
うわっ、片道が150万!
はるな
前に出て後ろに下がるだけ?あらーっ!
IVAN
それを服を3着とか着るから・・
太田
1回900万?パリコレ1日で1000万とか?
IVAN
全然ありました。
太田
うわーっ、すごい。
IVAN
それぐらいピンからキリなので。
はるな
それじゃあもう本当にギャラは服だけで?飛行機代は?
IVAN
もう全部実費です。まあ日本でいるモデルの中で出ている子で秋元梢とか。あと萬波ユカちゃんって子がいたりするんですけど。
はるな
あの子は?千代の富士さんの娘さん。
IVAN
(秋元)梢?梢なんかは私と一緒でもう向こうに現地に行って、現地のデザイナーさんと知り合ってそっから仕事につながるとか。だからすごい自分で動く行動力はすごいパリとか海外のファッションショーは大事で。
でも私の場合は若いうちにそれをして、某ブランドのショーに出たから帰ってきて「元パリコレモデル」でタレントやらせてもらっているので、出ていて良かったなと思います。
太田
そのパリコレに1回出て、そのあとトップモデルとしてフランスとかで活躍しようなんていうことは考えなかった?
IVAN
いやいや、もう全世界からの格好いい人綺麗な人が集まってるので1本ショーに出たぐらいじゃ。
はるな
パリコレのときも男だったんでしょ?
IVAN
そうです、メンズモデルでやらしてもらいました。
太田
じゃあさすがにこの生き馬の目を抜くかのような世界では自分はしんどいなと思った?
IVAN
すごく海外のファッションって面白くて、日本と違って「あっこの子カワイイ」「この子、今のトレンド!」ってなったらそのモデルばっかり使うんですよ。そのモデルさんがそのシーズンのモデルになる顔になるから。
太田
いろんなブランドも兼ね備えて?
はるな
契約みたいなこと?
IVAN
契約っていうかとりあえず呼ばれる、全部。もちろんエージェントに入ってますけど。その人がその年のそのシーズンの顔になっちゃうから他のモデルはもう出る幕がないというか。
太田
脇に追いやられちゃうんだ。
IVAN
でもその分、半年でサイクルが早いからファッションって。次のシーズンにはいなかったりとか。だから日本の方がいったら仕事があるじゃないけど・・。
はるな
でもずっと内面は女性だったんでしょ?でも女性のドレスとか着て「ランウェイ歩きたいな」とかなかったの?
IVAN
やりたかった!すごいありました、それ!
はるな
こっちはもうでも裸みたいな感じで男の人ってさ、乳首も出てるわさ。
IVAN
今でもファッションって・・だから私、胸を入れてないんですけど。メンズのお仕事を今でもやらせてもらっているので「トップレスになって」って言われたら脱げる。ファッションだったら脱げるし。
太田
じゃあ男も女も両方、今はできるんですね。モデルとしては。
はるな
そこは恥ずかしくないんだ。
IVAN
そこはもうファッションだから全然抵抗ないですね。
はるな
乳首もシャラポワみたいな感じでやってるんですか(笑)
IVAN
ヤダッ!シャラビーチク(笑)
はるな
私でも知らなかったんですけどね、こんなに明るいIVANがホームレスの時期があったって。
太田
なんか聞きましたけど、どういうことですか?意味分からないんですけど。
IVAN
それも本当にその話の流れからなんですけど、メンズのモデルをやっていくうちにだんだんやっぱり性同一性だから女の子でありたいのがだんだん周りが求めるのが、私その時期に音楽のデビューもしたんですけどバンドを組んで。そのときもそのレーベルの人がヴィジュアル系みたいな?
はるな
男っぽくね、男でやってくれって。
IVAN
だから女の子を愛するキャラでいてほしいみたいな。それで女の子のファンもいっぱいついたし、でも言えなくて・・言いたいけどこういうキャラだし。つい「マボロシ!」みたいなのをやってないといけなかったのが辛くて辛くて。
でも私けっこうはっきりしている人なので、極端だし。「ああ、ヤダッ!もう辞めたい、これ!はい辞ーめた!」ってプツンって自分の変な糸が切れて「1回リセットしよう、自分の人生」って思って・・
はるな
それはいくつのとき?
IVAN
23、4歳のとき?
はるな
どうしたの、それ?
IVAN
そのまま「辞めます!」ってなってパッと辞めて「1回世捨て人になろう」と思って。
太田
あえてそういう状況に自分を追い込んだんだ。モデルの仕事をして収入を得ようと思えば出来たんだけどリセットするためにあえてそうした。
IVAN
そうです、そうです。もうなんか男の子で築き上げてきたものが自分の中ですごく邪魔になっちゃって。
はるな
はあ、ちょっと分かるかもなあ・・。
IVAN
メンズで頑張ったことはいいことだし、メンズで上り詰めたステージなんだけどそこにステージに立ってることはすごく辛い自分に気付いちゃって・・「だったらこのステージ自分の人生に邪魔だな」と思って意味を成さなくなっちゃったんですよ。
太田
その積み重ねてきたものに対して意味はゼロと。
IVAN
「崩れてもなんとも思わないわ」って思っちゃった自分がいたから、だったら今のうちに早いうちに辞めとこうと思ってスパンッと辞めて。もう浅草の本当に隅田川のところにホームレスのおじさんたちが座っているところに言って「すいません、ホームレスどうやったらなれますか?弟子入りさせて下さい」つって。
「なんだお前!面白えな。お兄ちゃん、ちょっとこっち座れ」って鬼ころしもらって。「とりあえず段ボール取ってきて場所確保して寝るところ見つけろ」って言われて「ハイッ!」つって。
太田
じゃあ暖かく迎え入れてくれたんですね。
はるな
でもそっからじゃあもう女の子として?
IVAN
そうですね、次に世にもう1回出るときは女の子としてちゃんと自分の人生を謳歌した上というか悔いなく生きたいなと思ったから。
はるな
でもそのときにメキシコもニューハーフの街があるって聞いたことがあるの。そこの人も世界大会で優勝したことある人で「もう街が全部ニューハーフなのよ」って聞いたことあるんですけど、メキシコの方が理解ありそうじゃないですか?どっちがあるの?
IVAN
あのね、全然日本の方があります!ホームレスをやってちょっとお母さんと久々に再会をして、私のそのホームレスの状況を見てうちの家族はドミニカ共和国に住んでて「ドミニカに一緒に行きましょう」って言われて一緒にドミニカに永住しに行ったんですよ、ちょっと向こうに住もうと思って。
リフレッシュしていろいろ自分の中で向き合う時間がほしいから、誰もIVANのことを知らない国で自分の新しい人生をもう1回ゼロから始めようと思ってドミニカに行ったんですね。
向こうで家庭教師をやったりとか、子どもの日本語学校で日本語を教えたりしたんですけど。そのときにだんだん自分が女性化していくから髪の毛も伸ばすし爪塗るし。でもラテンって本当に「マチズモ」って言って男尊女卑のすごい強いのがあって。
「オカマ!」とかそういうレベルじゃない、もう石投げるとかじゃない。人前で罵倒する。トコトコって歩いていたら人前で「このクソカマ野郎が!気持ち悪いからこの道通るんじゃねえ」とか、それが当たり前だから。すごいそれに対してコンプレックスが強い国なんですよ、ラテンって。
太田
じゃあ「隠そう、隠そう」っていう気持ちも強い?
IVAN
そう、向こうの方がカミングアウトするのがすごくキツい。
はるな
へえ、意外だった。
太田
日本ってLGBTに対する理解ってすごく遅れているっていう印象があったけど・・
はるな
私もやっぱりありましたよね。
IVAN
いや、社会的にはやっぱり遅れているんですよ。その社会的にどうしても日本の仕組みも日本の人種も「私はこう」じゃなくて「みんながこうするからこうしなきゃ」って。別にそうじゃなくてもいいんだよって周りは思っているのに日本人は根本的な性格で「あっ、ダメなんだ。オネエになっちゃいけないんだ」っていう勝手な自分の思想で右向け右の人種になっちゃうから。
太田
ああ、周りに合わせよう合わせようとするっていうね。
IVAN
でもラテンとかはハッキリしているから「そうよ私はトランスジェンダーだから何か?」っていうのをハッキリするからぶつかって社会がちゃんとそういう人も尊重しましょうみたいな。
はるな
でも罵倒されるんだ。
IVAN
全然されます。
太田
そうかぶつかり合いがあるんだ。日本ではお互いが遠慮し合うというか・・でも隠された差別意識とかコンプレックスとかもあるっていう・・なるほどね。
はるな
そうか、ぶつからないと始まらない。
IVAN
だからうちの母親なんかはメキシコですけど、それが最初分からなかったから私が子どものときの「あっ、この子・・ん?」ってなってカウンセリングに通ったんですよ。
はるな
そういうカウンセリングとかもしっかりしてるんだ。
IVAN
してますしてます。カウンセリングに通って私のそういうトランスジェンダーの子の育て方みたいなのを学んで。だから私がのびのび育てたというか、特殊な女の子って言われて育ったんで。
太田
まあそのドミニカはそういう厳しい社会だったから、ちょっとここで定住するのも違うなっていうふうに思ったんですか?
IVAN
今度向こうにいたら向こうにいたで「女の子で生きていけない、ここにいたら」とか。あとホルモン治療を始めたいけど、どうしても技術が進んでいないとか安心できないとか言葉が分からないとか。
はるな
それってあれじゃない?異性との恋愛の仕方が・・IVANが好きなのが日本の男の子の恋愛の仕方が好きとかもちょっとあるんじゃない?
IVAN
あったかもしれない、それも。でも日本人なんで中身がどうしても。
はるな
なんかたまに向こうのポルノ映画みたいなのを観たら、愛し方がスポーティじゃないですか?こっちはすごく陰部が隠されたような愛し方じゃないですか?ちょっと秘め事じゃないけど。だからちょっとそれで好き嫌いはあるんじゃない?こっちの女性になりたかったというか・・
IVAN
ありますね。なんか女心を分かってみたいなのをやっぱり海外の人は分かっているから女心を。バラを持ってきてくれるとか、バレンタインの日は男がチョコレートを持ってきてくれるとか・・「いや、違うんだよね。ごめん、ホワイトデーが欲しいの!」みたいな(笑)
太田
その辺のギャップがあった?
IVAN
やっぱり日本で育っている分、どうしてもそういう「和」というか大和撫子に憧れてはいますよね。
はるな
そうか・・そっちが入っているんだ!おばあちゃんのね。
太田
やっぱり日本で暮らしたいと思って。
IVAN
もう1回日本に帰ってやっぱりモデルも中途半端に辞めちゃったし、この世界も中途半端に辞めちゃったから30歳になるまでのもう1回トライしたい。次はちゃんと自分のしっくり来る性でトライしたいと思って、日本に帰ってきて普通にアルバイトとかしながら事務所を探したりとかして。
それでしっくる来る事務所と出会ってそこからテレビのお仕事をいただくようになったりとかして・・
はるな
それでテレビでカミングアウトしたんだ?
IVAN
そうですね、元々は歩くカミングアウトだったんですけど。
太田
もう隠すつもりもなくて?
IVAN
でもテレビではそれがネタになったから、カミングアウトっていう言い方で。元メンズモデルが実はオネエでしたみたいな。
はるな
でも私聞いたんですけどね、すごいまたお客さんの話をしていいですか?お客さんがシャンパンを扱っている会社の人でやっぱり世界のデザイナーにそのシャンパンを入れに行くんですって。
もう大きなクルーザーをお持ちで有名なデザイナーですよ。その方たちはやっぱりLGBTの心を持っているから乗っている人たちが全部イケメンモデルなんですって。
船に乗ってしまったら泳いでしかどこにもいけないから、順番にお部屋に呼ばれるんだって。そのトップモデルさんとかもやっぱりそのデザイナーけっこうおじいちゃまだったりするじゃないですか?でも一緒にベッドルームに呼ばれて・・
太田
もうお2人の頭の中では共通に浮かんでいるんですね?
IVAN
だろうな?っていう・・。
はるな
まあけっこう有名な方ですよね。だからけっこう多いんだなと思って、そういうファッションの業界の人でもね。
IVAN
ただそれを別に男の子のモデルがその人のショーに・・やっぱりステータスだから出たいと思っている人は行くかもだけど、そうじゃない人はやっぱりしない。
はるな
中にはいるでしょ?そのストレートというかノンケって?
IVAN
いや、ほとんどストレートです。メンズモデルくんはほとんどストレートです。
太田
ストレートなんだけど、その有名なデザイナーのショーに立ちたいから呼ばれると「じゃあこれをステップに」って言って覚悟を決めてっていう人もいると?
IVAN
ちょっとね、メンズモデルはバカが多いんですよ(笑)
はるな
ハハハ、言うよねー本当に(笑)
IVAN
「まっ、いいか?」みたいな(笑)
太田
軽いノリでっていう?
はるな
IVANも代表だよね(笑)
IVAN
代表なんです!でも私は女の子だったから、女子だったからデザイナーさんは分かるから「ああ、この子は女だな」って分かっちゃうから一切誘われたりしたことはなかったですね。
太田
逆に呼ばれないんだ。けっこう小っちゃいころは自分の心が身体の性が一致しなくて苦しんだりこととかあるんですか?
IVAN
いやだから本当になんだろうな・・さっきも言いましたけど母親がすごいそこに頑張ってくれた人で例えば一番最初の違和感が幼稚園だったの、私。
幼稚園のときにみんなで夏にプールにバッと入るときに、すごい自分のお友達の女の子とかはキティちゃんとかキキララとかのカワイイ水着を来ているのに。なんでIVANはこの黒のパンツみたいなの?みたいな。
「やだ、IVANもキティちゃんとかキキララ着たい!」ってママに言ったら「いやいや、IVANは特別な女の子だからそっちの方が似合っているよ」とか。
はるな
お母さんがそう言ってくれたんだ。
IVAN
それを全部プラスに変わっていたから「そっか、こっちの方がスタイルいいからIVANこれなんだ!」とか、プラスにプラスに育ったから苦しみだしたのはやっぱり思春期ですね。
はるな
体つきも変わってきて・・ヒゲは生えてきたりとか声変わりとか?
IVAN
そうそう。
太田
じゃあ自分の望む容姿じゃない方向に自分の身体が変化するっていうのが、ちょっと嫌だなとか苦しいなっていう。
IVAN
たまたまでもハーフっていうのがあったから、なんかごまかしがいっぱい効いたけど・・にしてもやっぱりちょっと修学旅行も行けないとか行きたくないから親と一緒にメキシコ旅行に行くとか。それはすごいありましたね。
はるな
けっこう自由なんだね、でも。そういうのに行けるのがね。日本ってやっぱりなんか行かないといけないとか、みんな行かないと行けないみたいなのあるじゃないですか?
IVAN
そうそうそう、あとすごい話があって。私、中学校3年間うちの学校って組体操って分かります?組体操でうちの学校ってみんな上を脱ぐんですよ、男の子。
太田
上半身裸で組体操?
IVAN
上半身裸で組体操やって「オーッ!オーッ!オーッ!」ってやるんですけど。私はやっぱりそれはすごい抵抗があって出来なくて中学校2年間ずっと体育祭は絶対出ないみたいな。
でも3年目になったときにそのときの先生が意地悪で体育の先生が「お前、2年もサボったんだから3年目ぐらい出ろ!最後なんだから」って言われて「嫌です!」って言って。そのときけっこう学校内の噂で私いつも制服ジャージで行っていたから、ブレザー着たくないから。
はるな
私と一緒だわ。
太田
男用の詰め襟っぽいのが嫌なんですね。
はるな
男女兼用なんですよ、ジャージは。だから女の子も着ているからそっちの方が良かったね。どこの学校?その話。
IVAN
私は埼玉でした。
はるな
埼玉なんだ!私、ずっとメキシコかな?と思ってた。
IVAN
普通の公立の学校で、そのときに先生に「お前そこまで言うんだったら、最近学校でお前が女だって噂が出ているからおかしい」って言って「お前1回ちょっとこっち来い」って変な個室に呼ばれて「ここで下見せろ、下脱げ」って言われて。
はるな
えーーっ!先生が!
太田
犯罪だよ、犯罪。
IVAN
今だったら大問題だけど、そのとき「えっ脱いだらじゃあ組体操出なくていいですか?」って言ったら・・
はるな
先生が「俺と組体操しろ」とか(笑)
IVAN
なんでそっちに持って行くのよ!
はるな
なんかそういうシーンなのかな?と思って。
IVAN
違う違う!そこでじゃあ「ついているか、ついていないか?ハッキリさせよう」みたいになって。それで結局私は組体操に絶対出たくないから「分かりました」って言ってスッて脱いだら先生もなんか「ああ、分かった」とか言って。「じゃあもう出なくていい、お前は」「お前が出て途中で崩れられても困るから。デカいからどっちみち下だし」みたいな。
はるな
なんかデカかったんですか?
IVAN
違う!そういうデカいじゃなくて。ねえ、やめてっ!違う、小粒(笑)
太田
イチモツ見て納得するっていう先生もおかしいでしょ?
はるな
IVANの顔から見て、別に私占い師でもなんでもないですよ。すっごい大きそうなんですよ(笑)
太田
まあまあ、身体大きいからね(笑)
IVAN
全然そんなことなかったです。真面目な話をしてるんだから!結局、私のそれがあってからちょっとやっぱり学校内でざわついちゃって「なんで先生そんなことしたんだろう?」みたいな。
はるな
ちょっとそこ気になる。
IVAN
そこからうちの学校は相談室みたいなのが設置されたりとか。
太田
じゃあ状況がちょっと良い方向に変わったんですね。
IVAN
だからおかしかったんですよね、きっとその先生は。
はるな
ちょっと興味がなかった、先生もそんなのをねえ・・。
太田
じゃあIVANの見せるまでの覚悟を見て「あっ、これは本物なんだな」って思ったってことなんですかね?
IVAN
ちょっと古い頭だったのかもしれない、その人は。
(了)