「大竹メインディッシュ」間寛平さんの回を
起こしたいと思います。
光浦
今日のゲストは間寛平さんです。
寛平
どうもこんにちは。久しぶりです。
光浦
お久しぶりです。
大竹
もう昔ベンガルと3人でね、くだらないことをやってて。
寛平
3人芝居をやってたんですよ。
光浦
あら、誰がどの役を?
■本当はツッコミをやりたかった間寛平
寛平
僕がほとんどツッコミでしたけどね。
光浦
ウソだあーー!
大竹
その芝居のときは途中で何度か「どうしてボケないんだ?」って俺が言ったら、芝居を途中で「俺はツッコミだ!」って言い出したんだ、寛平さんが!
それでその日、部隊の上で「ツッコむぞー!」って言ったんだよ。何を言ってるんだかよく分からないよ。
寛平
いや僕、ほんまはツッコミをやりたかったんですよ。
大竹
やりたかったんでしょ?でもツッコミじゃないでしょ?
寛平
でも僕はほんまにツッコミをやり出したら、もう(明石家)さんまちゃんなんかツッコミをできませんよ、ツッコミ。
大竹
はあ!何言ってんの(笑)
寛平
僕のツッコミが鋭すぎてツッコミできなくなりますよ。だからボケの方に回ってるわけですよ。
光浦
譲ってあげてんですか?本当は誰でも回せるんですか?番組も。
寛平
そう!
大竹
本当ですか?一緒に紀州の方にロケに行ったことがあるの。それは紀州の山ばっかしの中でたくさん木の間を通っていって・・
どこに行くか?っていうと最終的に梅の実が梅干しになってて、ここの方が美味しいみたいなことを言うロケだったんだよ。
ずーっと山の中をバスで行くと「大竹さん、見てください。梅の木だらけですわ」まあそうですわね。
「大竹さん、こんなに梅の木にあるんですよ!ここすごいですね」こいつ何をロケしに行くか知らないのよ。梅の実のロケだった言ってんだよ!辺り一面梅だらけなわけだよ。
そこに向かっているのに「なんでこんなに梅の木があるんですか?」って、ずーっと言ってるんだよ!
寛平
そやけど、梅の木だからやったから「すごいね、ここ梅」って言うてたんですよ!ただそれだけなんですよ、そうでしょ?
大竹
いや、だけど目的は梅だから!梅で行ったロケだから。その次に温泉行ったんだよ、冬の寒いときにね2人で。
その数カ所短い区間に温泉が点在しているのね、そんなに距離がない。それで行ったら行ったで薬局の地下に温泉があったり、よく分からないところに温泉があるのね。
それで寛平さんが元気だから、寒いんだけど次の場所にバスで行きたいじゃん?でも寛平さん平気だからけっこう寒いの「私らこれでええですわ」って言って、寛平さんと2人で桶を持ってほとんど浴衣の半裸状態で寒い田んぼの間とかヒョコヒョコヒョコヒョコやってるんだよ。
面白いんだけど、そこはロケは撮らねえんだよ。7カ所ぐらい湯あたりするぐらい行ったことあるよな、そんなこと。寛平さんが言い出して、全部ロケの予定が狂ったんだから。
寛平
そうでしたかね?
大竹
そうでしたよ、覚えてないんだ?
寛平
いやロケに行ったのは覚えているんですよ。
大竹
行ったよね?なんか寒いなか下駄でチョンチョンチョンチョン歩いてなかった?
寛平
そう、カメラも何も回してないのに。行きました、行きました。
大竹
それで着いたら薬局だろうとなんだろうと寒いから話も聞かずに俺たち「風呂どこですか!」ってそのまんま寒いからドボンッて地下の温泉にとにかく入っちゃうわけ。それで話を後に聞いちゃって。
寛平
もう15年ぐらい前ですか?
大竹
もっと前でしょ?分からないけど。
寛平
大竹さんが関西でレギュラー番組をやってて。それで僕もずーっと一緒やったんですよ。
アースマラソンはタフなマネージャーの言葉で実現
大竹
やらせていただいて、そのあと寛平さんがマラソンを始めて。
寛平
もう8年前です。ほぼ9年になるかあ・・アースマラソン言うたんですよ。
大竹
それでそんなことをやっているうちにレギュラー一緒で、それで確かレギュラーを寛平さん休んだんじゃない?
「どこ行くんだ?」って言ったらヨットで世界一周するから休みますみたいなこと言わなかった?
寛平
違うんですよ!とりあえず地球一周をやろうと思ってマネージャーに話をしたら、僕に言うわけよ。
「寛平さん、日本からアメリカ・ロサンゼルス着いて走ってニューヨーク。ニューヨークから大西洋渡ってスペイン、スペインからずーっとイラク、アフガニスタンと行って日本という国は北緯35度やと。だから35度をぐるっと回る。これがほんまの地球一周や!」って言われたわけですよ。
そのときにアフガニスタンでエラいことになってる、イランは恐ろしいことになってるから。だからちょっと上の方に逃げましょか?言うてコースを作ってくれたわけですよ。そのマネージャーが「こう行け、ああ行け」言うて。
大竹
あのマネージャーがタフな人なんだ、またね。どこにでも行ける・・フランスも一緒に行ったんじゃなかったっけ?
フランスに行ったときもマネージャーがいなくなって「どこに行ったんだ?」って行ったら「床屋に行ってさっぱりしてきたんだよ」って、おたくのマネージャーさん。
寛平
とりあえずそのマネージャーと大西洋を。
光浦
すごいですよね、2人っきりですよね?
寛平
大西洋を渡って行ったわけよ。どんだけ僕が怒られたか!
光浦
ハハハハハハ(笑)
寛平
「ヨットの免許も取れ!」って取ったんですよ。横須賀かなんかに行ってヨットの免許も取って全部やれるようにして行けるようにして2人で行ったんですよ。
行ったけどちょっとヨットが古いやつやったから全部手動なんですよ。だからたぶん言うても分からんと思うけど、ど真ん中についている本マストがあるんですけど。あれ全部僕前行って波をバンバン受けながら進んで行ってハーネスつけて。本マストを全部手動で上げたり下ろしたり。
大竹
嵐の前には下ろさないといけないから?ものすごい体力よ。
寛平
普通やったら自動でボタン1つで巻いていったり小さくしたりするんやけど、僕は全部行って。
大竹
俺なんか利尻島とかあの辺に行って海が荒れたとき、けっこう大きな船だったけど波と波の間ズボーって沈んだら目の両横が波だからね。
寛平
だからもう全く見えないですよ。
大竹
真横が波だから、それが小っちゃなヨットだったら、もっとすごいわけでしょ?何メートルの波に下に入っちゃうわけでしょ?
冬の大西洋の荒波の中で次第に怖くなるマネージャー
寛平
入ります、入ります.だから一番今でも思い出して怖いなと思うときがあんねんけど・・もう出て行って10日目くらいになったら、冬の大西洋やから10メートルの波ですわ!
それで帆が一番前、これを「ヤンキー」言うんですよ。ちょっと後ろに着いているのが「ジブセール」、「本セール」がどーんとあるわけじゃないですか?
だから「この一番前のやつを下ろしてくれ!」って言われて、僕がコックピットからロープを外して緩めたらスルスルと下りるんですよ。
それで「下ろせー!」って言うから、僕が下ろそうと思ったらそれがスルスルと半分まで行って六腑が引っかかったわけですよ!間に入ってしまうと、それは何故かっていうと何トンという風がかかるから。
大竹
持っていかれてロープが挟まっちゃう。
寛平
ほんだらもうコックピットの中で見るわけじゃないですか?そしたら一番先端が半分だけ下がって、そこにぶら下がりながらハーネス付けながら「下ろせ!」って(マネージャーが)怒っている顔が。
「こらぁぁぁぁぁっ!」とかいう顔が見えるわけよ。
大竹
普段は寛平さんのマネージャーだからね(笑)
寛平
「うわっ、めっちゃ怒っている!」思いながら、でも食い込んでどうしようもないよ!
大竹
でも転覆しちゃうからね。
寛平
そうなんですよ。それで下ろそうと思って「あれ、コックピットにいない!」と思ったら、船が波の底に落ちているわけですよ。僕が見てもいてないわけですよ。
「あれ、どこ行ったんや?」と思ったら、またヨットがグワーッと上がったら、また鬼のように「こぉぉぉらぁぁぁぁっ!」って。
大竹
波のあれで見えなくなっちゃったのね(笑)
寛平
消えたと思ったら、またズオーーッと10メートルくらいの高さから「こおおらぁぁ!」っていう顔を。これを思い出すわけですよ!
光浦
悪夢で見るんですか(笑)
寛平
たまたまあれがバンって外れてスルスルって下りたけど、あれは下りてなかったら・・
光浦
どうなっちゃうんですか?
寛平
ニューヨークまでやってんの違うかな「下ろせーっ!!」って(笑)
大竹
行かねえよ!届いてねえよ!そこまでは(笑)
寛平
2人でヨットでどこまで着くの?
大竹
千葉の鴨川からロサンゼルス。ロスに行くねんけど、10メーターの(波が続く)嵐、嵐でどうしようもないですよ!
寛平
それは何日間ぐらいかかったの?
大竹
2ヶ月と10日くらい。
光浦
うわーっ、長い!
寛平
ずーっと生きるか死ぬかですわ。
光浦
もうちょっと下調べしてから行けばよかったのに。
冬の大西洋に行かなければならなかった理由
寛平
いや、それが元旦に出港したんですよ。これもどうしても行かなあかんかったんですよ。
光浦
なんで?
寛平
JOCの東京オリンピックを背たろうてたから。とりあえずそのときに10月2日にコペンハーゲンでオリンピックの選考会があったんですよ。オリンピックを東京に持ってくるかの。それに間に合うようにということで。
光浦
海は荒れているのに!
寛平
本当は夏に行きたかったんです。夏やったら西風が吹いて東にずーっと流されていくから。
光浦
じゃあ潮に乗ってスーッと。
寛平
冬は東から風が来るから進まないんですよ!
大竹
ヨットってそういう風向きでも進むんじゃないの?
寛平
とりあえずジグザグに向きを変えながら進んで行くんですけど。
大竹
風の向きでやっぱり後ろから吹いた方がよく行くの?
寛平
だから楽なんですけど、(冬は)進まないんですよ。もう東から吹くから。だから逃げながら風を上手いこと。さらにそこに高気圧とか低気圧とか来るから、もう10メートル以上の波や。
大竹
よく分かったね、高気圧とか低気圧ってことが。
寛平
それはもう世界に日本のタンカーとか漁師さんとかに馬場さんいう人が気象情報を発信する人がいてるんですよ、日本に。その人が世界の日本の船に発信するわけです。
それがヨットでも受信できるんですよ、だから「うわーっ、低気圧来た!これはデカいぞ!」ってなるわけですよ。そこに入っていったらヨットがバラバラになるからそこから逃げるわけですよ。「下へ1度」とか言うて。
どんどん下がって、低気圧がなくなったらまた上に上がって行くわけですよ。そしたらまた低気圧が来たらまた下へ逃げるわけですよ。それで言われていたのがあのミッドウェーのところ・・
大竹
ミッドウェー海戦のね、たくさん亡くなっている。
寛平
そこに行ったら引きずり込まれるから、そこは気を付けて!って。
大竹
ミッドウェーの沖合いのところは海流みたいなこと?
寛平
「ヤバいから!」みたいなことを言われて、そこからちょっと行きだしたら「海山」(かいざん)っていうのがあるんですよ。
大竹
何それ?
寛平
海の中に山があるんですよ「海山」。
大竹
それはどうなるの?
寛平
それに例えば海底の浅いところに海山があるから、ヨットって下におもりがあるから上手い進むわけですよ。あれが海山に当たってバーンって折れた瞬間にヨットがひっくり返るから。
大竹
山に当たっちゃうの?そんな浅いところがあるの?
光浦
海の中に突き出ているやつ、あるんですよ。ピョコって。
寛平
それにバーン行ったら、鉛みたいなのが取れるから。
大竹
そこから2ヶ月でロスに行くまでで、もう下手したら20回くらい死んでいるよな?
寛平
何回でも死んでます!ほんまよう生きてるなと思うもん!
大竹
それで海は一応渡ったと、今度は走るわけ?
寛平
でも海渡るときに僕はどんだけ怒鳴られたか!
光浦
すごい完全なる上下関係で行ったんですか?
寛平
マネージャーやねんけど、大学のときにヨット部やったからヨットに詳しいんですよ。
大竹
じゃなきゃ行かないよ、そんなところ。
寛平
でも大西洋は渡ったことないよ。
光浦
だからすごい無謀!経験者がいないんだもん。
寛平
15歳年下やん、マネージャーも?出発するときには「寛平さん頑張りましょう!」とか言うてたのが1週間・・10日経ったらどんどん言葉が変わってくるわけよ。
もう荒れて落ちるか分からんいうところでちょっとおかしくなってるから、バーッと寄ってきて「寛平さん!北の反対は南、西の反対は東。分かりますかっ!?」ってこうや。
えっこいつ、おかしなってる!って思って「・・・あ、はい・・はい。」って(笑)
大竹
ただ言ってることは間違えちゃいないけどね。
光浦
逃げ場ないし、狭い船の中で(笑)
寛平
大西洋の荒れているところで「今、風はどっちから吹いてます?」って。
大竹
分かんないよ、そんなこと言われても。
寛平
分からないでしょ?「いや・・あの・・あの・・」ってなったら「ここで感じなさい!」ってパーンって首を叩かれんねん。だからヨットが東に向かってるときに、例えば右から来たら南西・・西東・・・
大竹
要するにどっちに向いているか?っていうのを首で感じろよと。
寛平
「首で感じろ」って首をパンッパンッパンって叩かれんねん、15歳年下のマネージャーに!もう(返答が)「あっ、はい・・はい!」よ(笑)
こういう状態がずーっと続くわけよ。
穏やかな日なんて1日もなくプロにも止められた冬の大西洋
大竹
その大西洋に2ヶ月いて晴れて穏やかで「今日は釣りでもしようか」みたいな日はなかったの?
寛平
まったくありません(笑)もうずーっと荒れてます、冬の大西洋。だから渡った人はいてないと思うよ。
光浦
普通行かないんじゃないかな?
寛平
ヨットマンで世界のレースに行ってる白石康次郎っていうすごい日本人がいてるんやけど。その人が止めに来たんやから「辞めとけ、冬の大西洋は無理や」と。
大竹
マネージャーも相当アホだよね?
寛平
知らなかった。
大竹
怖い物知らず、あいつそういう奴だよね。
寛平
JOCの東京オリンピック招致がかかっていたから、背負っていたから。
大竹
マネージャーだからそういうスケジュールはしっかりしてるわけよ・・
寛平
違うんですよ。
大竹
違うの?そこに向かってじゃないの?
寛平
僕が7月20日が誕生日なんですよ。だからやっと還暦を迎えて「よっしゃ地球1周をやろう」と、ここでやろうと発表したわけですよ。
「そしたら夏に行きます!」ってなったら、JOCの東京オリンピック招致っていうのをバーンと僕にのしかかってわけですよ。そしたら10月2日にコペンハーゲンでオリンピックの選考会があると。
7月にスタートしたら間に合わないから、12月の今すぐスタートしなさいって言うて石原慎太郎さんに頼まれたわけですよ。
「よっしゃ分かりました」と言うてスタートしたわけです。
光浦
じゃあ寛平さんのおかげでオリンピック来たのかしら?
寛平
いや違います、違います。そのとき行って間に合うて、オリンピックの選考会したんですけどもブラジルに負けたんですよ。
光浦
あっ、そのとき!?1個前か!
大竹
それでリオになるんだ。日本は4年遅れになるわけだ。じゃあ役に立たなかったんだ?
光浦
命賭けてねえ・・。
寛平
よう言いますわ・・・「な、な、なんと」・・もう生きるか死ぬか・・
光浦
そういう経験をすると人間って大きくなります?
大竹
強くなってるよ。全然変わるでしょ?
寛平
あのね、ほんまに助けられましたわ。あのすごい嵐の中でも音1つせずに進むときがあるんですよ。マネージャーさんが「うわーっ、龍神さんが出た」って言うくらい。
僕は何のことか分からへん「龍神さんはどこに?」っていうくらいやけど。もう嵐の中をカミソリで切るようにシューッと走るときがあるんですよ。
大竹
それを「龍神さんが出た」っていうの?
寛平
言うてましたね、マネージャーが。たぶん意味は分からないと思います、これは。
大竹
そうじゃなくて、説明が分からないっつってんだよ。もうちょっと時間の無いところでそういう話を始めようとするからこんなことになっちゃうんだよ、計算をしなよ時間に。
光浦
もう時間ですって。
大竹
寛平さん、次来たときは「銃に撃たれかけた話」だから。もう決まってるから。
光浦
まだ「ヨット編」で終わっちゃった。
寛平
(弾丸を)装填されたりとか、機関銃を突きつけられたりとか。カザフスタンを走っているときに6人に囲まれて・・・
大竹
だからそれは次回!
寛平
あきませんか?
大竹
早めに来ていただいて。
光浦
内側も外側も「もう出て行け」という合図がすごいです。生放送なの。
大竹
その次はステージ4のガンの話って決まってるちゃんと。
光浦
お時間来てしまいました、ありがとうございました。
(了)